大東大、2位8回脱却!初Vへ世陸代表吉村主将引っ張る…全日本大学女子駅伝対校選手権30日号砲
◆大東大 12年連続12回目
全日本大学女子駅伝対校選手権は30日、仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台―仙台市役所前市民広場の6区間38・1キロで行われる。スポーツ報知では40回目を迎えた大会の注目チームを3回に分けて連載する。第1回は大東大。2013年以降、9回のうち8回2位のチームは、7月の世界選手権(米オレゴン)3000メートル障害代表の吉村玲美主将(4年)を中心に悲願の初優勝を目指す。
今年こそシルバーコレクターを返上する。鈴木優花(現・第一生命)ら、これまで世代の日本代表を多く輩出してきた大東大を牽引(けんいん)するのが、世界陸上代表の吉村主将だ。「『今年は大エースがいない。選手の底上げをして、全員が同じ目標を持って臨まないと勝てない』と春先から言い続けています」とワンチームで杜(もり)の都に乗り込む。
吉村は7月の世界選手権後に左膝を痛め、1か月ほど走ることができなかった。9月下旬に練習を再開し「思ったより走れてきている」と徐々に感覚を取り戻している。ともにチームを引っ張る山賀は、9月の関東大学女子駅伝で6区区間賞。外園隆監督(67)も「山賀は本当に心肺機能がすごい。まだまだ育つ」と太鼓判を押す。
吉村不在で挑んだ9月の関東大学女子駅伝では2年生3人の力走が光った。1区・藤原はスピード、3区・四元はキレのある走り、5区・鈴木はバネのある走りが持ち味で、三者三様の強さに指揮官も「本当に面白い」と期待大。吉村も「去年より2年生の自覚や責任感が増している。自分が走らないと、という思いが練習から見える」と精神面の成長も感じている。
チームはこれまで2位が8度で、女王・名城大には6連敗中。世界を知る吉村は「120%の力を出し切って後悔しないレースをすれば、勝負できる。集大成として結果を出して終わりたい」。積み上げた力を結集し、大東大が今年こそ、頂点をつかむ。(手島 莉子)
◆大東大 1923年創立。陸上競技部は66年創設で、女子長距離ブロックは2010年に創設。練習拠点は埼玉・東松山市。11年に初出場し13~15、17~21年は2位。陸上部の主なOGは12年ロンドン五輪400メートルリレー代表の土井杏南、19年ユニバーシアード・ハーフマラソン金の鈴木優花ら。